行政書士のしごと

行政書士の仕事って何でしょうか?

行政書士会のホームページなどには行政書士の仕事として『「官公署に提出する書類」の作成とその代理、相談業務や「権利義務に関する書類」の作成とその代理、相談業務、「事実証明に関する書類」の作成とその代理、相談業務』と書かれています。ここだけ読むと、ややこしい書類の作成を代行する仕事であることが分かります。

書類の作成代行なら誰でもいいのでは?

何なら機械(AIとか)に任せればいいのでは?

と、言う考え方もあるでしょう。一理あると思います。

つまり、誰が作成しても同じ結論になるものや同じ内容がアウトプットされるような書類は、確かに高いお金を払ってまで他人に依頼する必要はないですね。例えば、人によって解釈が異なると困る日々の記帳や仕訳業務であったり、同じデータと計算方法で算出される旅費精算などがその典型的な例になります。

では、行政書士が作成する書類は誰が作成しても同じなのでしょうか?まだ、行政書士として未熟な小生が語るのもおこがましいのですが、やはり作る人によって結果が変わるものになります。特に、補助金や助成金の申請などは作成する人の腕の見せどころです。また、遺言書や死後事務に関する相談は、どれだけその人に寄り添えるかが依頼者の満足に直結します。

申請書の作成も遺言書・死後事務の相談も、どちらも「ちゃんと聴いて、正確に理解して、その思いを文章にする」ことが求められますが、この「正確に理解する」ことが機械には難しいのだと思います。特に、日本語には「本音と建前」や「言葉の裏」などコミュニケーションの場ですべてを言葉通りに受け取れない、という奥ゆかしい文化があり、人の想いを深く理解することは、やはり人にしかできないのでしょう。若い頃、取引先から私が提出した提案書に対して「まぁ、大体はいいよね!」という言葉を掛けられ、これを額面どおり「ほぼOK!」と受け取ってしまったことで後日痛い目に遭った、という苦い経験もあります。本当の意味は「この内容は違う、納得していない」の意味が含まれていたのに…

このように、私が考える行政書士としての私の価値は、「聴く」ことを通して「本音や要望」を感じ取り、それを言語化することにあると思っています。そして欲を言うと、もう一歩踏み込んで、本人も気付いていなかった「潜在的な想い」や「忘れかけていた自分らしさ」までも引き出すお手伝いをする、そんな仕事にできれば本望です。