【FIREの日常】#97 阿万の春祭り(前編)

4月16日に私にとっては初めての春祭りに参加してきました。コロナ過でここ2年ほど自粛していたこともあって、昨年に移住後の最初の春を迎えましたが、残念ながら祭りは開催されず、南あわじ市の中でも盛り上がることで有名な阿万のお祭りも今年が初体験となりました。

本音を言えば、初めての今年は外からお祭り全体の盛り上がりを眺めていたかったんですが、自治会の役員を仰せつかった時点で当事者確定(-_-;)。何の知識も持たないまま、とりあえず参加してみました。

朝6:30 地域のお寺に集合してお神酒を1杯。地元の人からの差し入れだという日本酒の名酒「久保田」をいただいてから準備開始です。まずは斜度10度くらいの結構な坂を約1トンもあるだんじりを5mほど引っ張り上げます。若い衆が下から押し、我々年老いた自治会役員が上からロープを引っ張る(と言うより、滑り落ちないように耐えているだけ?)という、朝一番にしてはかなりきつい作業を終えてあと、唄の最終リハーサルをしてから出発です。

当日は朝から快晴で、少し風が強かったので日陰に入ると肌寒く感じることもありましたが、8時前の清々しい陽気のもと、狭い住宅地の小路を高さ約4m、縦横6m×3mもある大きなだんじりをどこにもぶつけないように若者15~20人ほどで慎重に押していきます。沿道には朝も早い時間時も関わらず10人以上の近所の方々が見物と応援に来てくれていました。

そして、いよいよ第一の会場となる阿万海水浴場に向かいます。私は一日中だんじりを押すだけの気力も体力もないと思い交通整理をかって出ました。だんじりは約2㎞をかなりゆっくりとしたスピードで他の地区との合流地点まで向かっていましたが、やや予定時間より遅かったらしく、祭礼団長からの『走るぞぉ』の声で、全員が一斉に走り出します。片手に交通整理の棒しか持っていない私も遅れないように走りましたが、ジョギング程度のスピードでは追いつけないほどのスピード。。。若者の体力を侮ってました。

このあと、1時間以上かけて1km先の阿万海水浴場に10:30ごろ到着したんですが、海を背景に15台のだんじりが整列した様子は圧巻で、南あわじ市の春祭りの中でも阿万地区の祭りは他より盛り上がると言われるのも納得です。4月にしてはきつめの日光を浴びてじりじりと肌を焼かれながら、朝から5本目になるビールだかチューハイだかを飲みながらしばし休憩。
若手はその間に唄の準備に入りました。今日一日で3回の唄を披露するんですが、メインは次の八幡宮での披露になるので、海水浴場での唄は準レギュラーが担当。それでもレギュラーとなんの遜色もない忠臣蔵を歌い上げ、今日1回目の拍手喝采(パチパチ)

ここで本日1つ目の誤算が、、、この春祭りは阿万9地区と北阿万6地区が合同で八幡宮に唄を奉納するのが習わしなんですが、一緒にこの地域で40歳と60歳を迎える人たちが白装束を着てお神輿を担ぎ練り歩く厄払いもやるんです。そして、この厄払いも3年ぶりと言うことで、行動制限のうっぷんをここで晴らすがごとく、40歳の中年団と60歳の初老団が体力の尽きるまで神輿を担いで練り歩き予定時間を2時間ほどオーバー。私たちの地区のだんじりは9番目だったため、道中で『う~ん動かんなぁ』とは思ってましたが、まさか先頭で中年と初老のお神輿が荒れ狂って渋滞を起こしているとはつゆ知らず。。。

待てど暮らせど2㎞先の亀岡八幡宮にたどり着けない若者たちが時間つぶしに何をするかと言うと、、、だんじりで「練る」んです。「練り」とは20m~30mくらいの間をだんじりを押しながらひたすらダッシュするという過酷な風習。なぁんとなく前と距離があいたなぁ~なんて見ていると、それまでのんびり叩いていた和太鼓が突然BMP150くらいの早いリズムと大きい音に変わり、先頭の子が『弱い奴ちゃ、弱い奴ちゃ』と声を上げ、全員がそれを合図にダッシュを開始。20mほど走ってから急にストップし、反対方向にダッシュ。これをなんと15分も繰り返したんです。最後の方は全員の頭の上から湯気が見えるんじゃないかというくらい、そこにはいつかの部活でさんざん見てきたような景色がありました。

と、ここまで書いたら文字数が結構いってしまったので、八幡宮に入ってからの続きは次回。

ちなみに、この日だんじりが吹上に到着したのが終わったのが21:30で軽い打ち上げと片付けをして家に帰ったのが23:30。ここまで書いた内容で12:00。

時間的には次回の方が長いので、精一杯まとめてみます(-_-メ)。