【FIREの日常】#106 自治会のお仕事

今年の1月10日に吹上町自治会の役員になってから、はや半年。なんとなく自分の立ち位置というか役割みたいなものが分かってきました。移住してから1年半、自治会がどんな活動をしているのか、そもそも6~7軒くらいしか知り合いもおらず、そんな人が自治会の役員なんて務まるのか、、、先行き不透明なことだらけでしたが、最近になって『あぁ~、これならやれるかなぁ』ってとこまできました。

最初の頃は、月に1回程度開催される役員会(定例会)に出席しても発言などできず、ず~っとパソコンの前に座って議事録を作成していました。議題が「春の祭りで神輿は出すべきか」の時は、春祭りを見たことすらない人が中途半端で無責任な発言は控えるべき、、、という空気が漂っていたし、「頭(とう)と若宮の準備について」の時は、そもそも何のことを言っているのかチンプンカンプンだし。

と言うことで、就任初期のころは記録係としてメモを残すことに全力を注いでいました。会議の議事録や町内への配布資料の作成など、パソコン作業が苦手な人たちに変わって自分の得意分野で貢献するようにしていました。ただ、本当はその仕事を担当する人が居たはずで、その人の仕事を私が代わりにやっていただけなので、本当の意味では役に立っていたわけでもなく期待された役割を果たしていたとは言えませんでした。それでも、半年も経つと徐々に周囲のことが見えてくるようになり、そうなるとやっと自分のポジションも分かってきました。

とりあえずは、自治会の広報みたいな役割をやることにしました。

別に誰に言われたわけでもないんですが、私が住民の方々に向けて連絡用の自治会ホームページを作ったので、その延長で広報をやっています。集落に取材が来ることになると、私がその取材の様子を取材して、ホームページに掲載して住民に案内する。新しい住民が増えると(と言っても、年に1人増えればいい方ですが、、、)その人に取材に行き、写真を撮ったりコメントをもらったりと、メチャメチャ小さなタウン情報誌の編集者みたいな気分です。
餅放りがあれば餅を取らずに写真を撮り、これから町内で開業する予定のお店があると聞けば、体験レポートを書くために自腹でお店に行くことを決意したりと、結構楽しみながらやってます。

そして、この仕事のメリットは黙っていても地域の情報が集まってくる点にあります。ホームページに記事を載せて欲しい人から『今度の〇曜にうちに取材が来るんやけど』とか『〇日に▲▲でイベントやるよ』などなど、こちらから頼まなくても案件が舞い込んできます。

会社組織も田舎暮らしも「話題=情報」を持っている人が重宝されたり、チヤホヤされるのは同じです。この仕事のおかげで、色々な人から声を掛けられることが増えてきました。地縁のない移住者にとってはありがたい話で、少しずつ地元に馴染んできたような気もします。
何でもやってみるもんだなぁ、と改めて感じる自治会での仕事です。

全くの余談ですが、「インテリジェンス」という言葉が「知性」という意味だけではなく、「情報を分析して得られる知見」的な意味でも使われることが当たり前になってきました。
淡路島の南端の小さな町で地域のちょっとした話題ばかり集めるホームページですが、こんな作業も続けていくといつかインテリジェンスを体感できる日が来るかも、、、って妄想しながら 今日も「投稿」ボタンを押しています。