【FIREの日常】#89 ピザ窯に屋根を!

夏場は暑くて先送りしていた庭の作業。雑草対策や小屋づくりなど、いくつかあるやりたい作業のうち、手始めにピザ窯に屋根をつけてみました。ピザ窯は耐火煉瓦とモルタルでできているんですが、どちらもアルカリ性になります。そして、雨は酸性なので直接あたるとアルカリ成分が溶け出して痩せていく、と言われていて、屋根は設置した方がよさそうです。確かに、うちのピザ窯も雨が原因か制作上の不備なのか、、、はっきりしたことは分かりませんが、少しだけ煙が漏れるようになってきました。

と言うことで、さっそく屋根制作の準備に取り掛かりました。

はじめは設計図の作成から。とりあえず、併設するピザ窯からBBQコンロまでの寸法を測り、今回は3m×2mの大きさにすることはあっさり決まりましたが、問題は高さです。ピザ窯の煙突は高さが2m弱あるんですが、煙の熱で屋根材が曲がったり溶けたりしないように、ある程度の高さが必要になります。でも、屋根を高くするとその分作業が面倒になり、そもそものやる気が失せてしまう、、、こんな葛藤に折り合いをつけた高さが2.5mでした。

大まかな設計イメージができたら、次は材料の購入です。今回はぶどう棚と同様の単管パイプで骨格を作ることにしたので、さっそく材料を書き出しました。

単管パイプ3mを5本、2.5mを7本、2mを4本。3.3mの木材が3本。その他、単管を地面に固定するためのブロックや単管同士をつなぐクランプなどなど、総額5万円ほどの買い物を済ませ、いざ制作へ。

1日目、午前中に降っていた弱い雨が午後にはやんで、少し晴れ間も見えてきたので、まずは柔らかくなった地面の穴掘りから。作業に合わせて実家からお袋が手伝いに来てくれていたので、メジャーで寸法を測ってもらいながら50cm四方で深さ40㎝の穴を4つ掘ります。3つを順調に掘り終えて、4つ目を掘り始めたとき予期せぬことが、、、スコップに細い塩ビ管があたりました。どうやら水道管が通っていたようで、危うく破壊するところでした。

設計では四角形になるはずが、水道管を避けるために1辺を短くして台形に変更。でも、単純に位置をずらしたのでは単管の長さが足りなくなるはず、、、こんなときに中学で学んだ3平方の定理(1:2:√3のあれ)を思い出し、再計算してから柱の位置を決めました。ピザ窯のときは円周率が役に立ち、今回は三平方の定理。数学なんて何の役に立つんだ、、、と思っていた昔の自分に言ってやりたい。

『意外と役に立ってるよ!』

1日目に単管パイプの骨格を組み上げて、2日目はいよいよ屋根を張っていきます。作業手順は簡単で、単管パイプで組んだ母屋(もや)に木材の垂木(たるき)を固定して、その上に屋根材をビスで打ち付けるだけです。母屋を測りながら均等に配置し、そこに垂木を載せて固定する、、、ここまでは苦労もハプニングもなく、想定通りスムーズにできましたが、屋根はそう簡単にはいきませんでした。

屋根材は熱耐性も考えてガルバリウム鋼板にしたんですが、長さが9尺(2.7mくらい)もあり、重さもなかなか。これを単管で組んだ骨組みやピザ窯の屋根に足を乗せて、不安定な姿勢で垂木に固定していくのは、想像以上にしんどい作業でした。それでもなんとか半分を張り終え、残りを張ろうとしましたがいよいよ足場にできるものがなくなりました。

本当はあまりやりたくはなかったんですが、手詰まりになったので仕方なく、、、すでに張り付けた屋根にのぼりました。北風がゆるやかに吹く夕暮れ、地上2.5mの屋根の上は寒いんです。そして、それ以上にやりたくなかった理由は、私の体重にガルバリウム鋼板が耐えられない、、、という理由でした。案の定、張り終えた屋根を見ると、ところどころ下に弛んでいて、明らかに誰かが乗っかったのが分かる仕様に( ;∀;)

それでも、地上から見たらそれほど目立ちもしないし、怪我なく作業を終えられたことに満足しています。

はじめての屋根づくり。久々に味わう充実感と達成感でした。