【FIREの日常】#42 玉ねぎ収穫を体験してみた

淡路島は言わずと知れた玉ねぎの一大産地です。家の周りにも広大な玉ねぎ畑が広がっていて、ご近所さんも多くの方が玉ねぎを栽培しています。そんな中、お隣さんから玉ねぎの収穫を頼まれたので、興味津々お手伝いしてきました。今回は玉ねぎについて書いてみたいと思います。

今年は玉ねぎの価格が高騰しています。北海道や佐賀県の収穫量が極端に少なかったことと、中国からの輸入がコンテナ不足やロックダウンの影響で減っていることが原因のようです。

こんなに玉ねぎの価格が上がったのは相当久しぶりとのことで、ご近所さん達にも顔から笑みがこぼれています。完全に思い込みですが、玉ねぎ畑の周辺だけ好景気に沸いているように見え、ここだけ昭和の良い時代が戻って来たような、、、そんな雰囲気が漂っています。

玉ねぎ農家の方たちから話を聞く都度、玉ねぎ栽培の大変さを痛感さらされます。まず、当然植えたらほったらかし、と言うわけにはいかず、雑草対策や消毒など収穫までに十数回も畑に入り作業を行うようです。これを1回でもさぼると収穫の時に倍以上手間がかかるんです。

また、一般的に「新たま」と呼ばれ1月~3月くらいに採れる極早生(ごくわせ)や早生(わせ)と、5月~6月ごろに収穫され保存が効く中生や晩生など収穫時期によって育て方もかなり違うようです。

冬の寒い時期に収穫する品種は害虫や雑草には悩まないものの、温度管理が難しくて育ち具合にかなり気を遣うようです。一方、初夏に収穫される品種だと雑草や害虫はもちろんのこと、ちょっと目を離すと「ネギ坊主」が大きくなってしまい、出荷額が極端に下がるようです。

余談ですが、ネット通販や街道沿いの玉ねぎ販売所で「訳あり玉ねぎ」と書かれているのを見かけますが、これは「ネギ坊主」を処理し忘れた商品です。見た目はほとんど変わりませんが、ネギ坊主が生えた中心部分はスカスカで食べられないので、可食部分は結構少なくなっているようです。

で、本題の玉ねぎ収穫のお手伝いです。
当日は朝9時から作業を開始しました。数日前に畑から引き抜いて乾かしていた玉ねぎが畑の畝の上にずらっと並んでいます。これを収穫用の籠に詰めて、乾燥用の倉庫に運ぶまでが収穫作業です。

私は準備運動もそこそこに、畑の入り口付近の玉ねぎから収穫していきました。最初はアドバイス通りに四つん這いになり、目の前の玉ねぎを次から次へと籠に入れていきましたが、どうしてもこの姿勢がなじまないんです。なんか背中が、、、痛いというか重いというか、兎に角違和感があるんです。結局、色々と試してみましたが、みんなには『しんどいから、やめときぃ』と言われた立て膝が一番向いていると気付きました。そして、この立て膝の姿勢は、30年前にやっていたアメフトで染みついた、プレーが始まる前の準備の姿勢だったんです。そんな昔のことを懐かしく思い出しながら、どんどんスピードも(自分なりには)上がり、作業にノッて来た感じがしました。

そして開始から休憩を挟んで3時間くらい経ったでしょうか、すべての玉ねぎをコンテナに詰め終えました。ここからは一杯に詰まった約200個以上のコンテナを軽トラで倉庫まで運びます。私は軽トラは運転できても、倉庫のフォークリフトの操作が分からないので、畑で軽トラにコンテナを積む役割です。このコンテナ、一つで20㎏ほどあります。これを荷台に4段積みするんですが、最上段は地面から160cmほど持ち上げることになり、かなりいいトレーニングです。

結局、この日は午後から雨が降ってきたため作業は14時前に終わりました。移住してから身体を動かすことが増えたからか、2日経っても筋肉痛などは特にありませんが、やっぱり大変な作業です。これを高齢者の方たちも毎年やっているかと思うと、、、

意外な場所で少子化対策について考えさせられた半日でした。。。