【FIREの日常】#93 ご近所紹介:大塚国際美術館

先日、お袋と一緒に大塚国際美術館に行ってきました。

この美術館、展示作品は1,000点以上もあるんですが、そのすべてが陶器でできたレプリカ。なので、有名なモネもピカソもダ・ヴィンチも、、、全部ここで観ることができます。ユニークでとても面白い美術館だったので、ちょっとだけご紹介させていただきます。

大塚国際美術館は、私の家からだと車で30分くらいの距離にある徳島県鳴門市にあります。この辺りは瀬戸内海国定公園の範囲に含まれているため、景観を損なうような開発が制限されている地域で、この美術館も山をくりぬいてから埋め戻す、という特殊な工法をとっているようです。そのため、外観は山の麓にチケット売り場と車止め、あとは入口があるだけで、建物らしき姿は見えません。でも実際は地下5階、地上3階のビルが山の中に埋もれているという、とんでもない構造になっています。

そして、中に入ると最初に約40mのエスカレーターで上に向かうんですが、到着する先が地下3階(???)のシスティーナ・ホール。あのバチカン市国にあるシスティーナ礼拝堂をそのまま再現しており、ミケランジェロが壁や天井に描いた絵画もそのまま陶板で作られています。ここで館内説明を聴いてから、いざ名画の鑑賞に出発!

ツアーガイドによると、合計5つの階を古い順から見ていくのがお勧めらしいので、その通りに紀元前の壁画から見て回りました。古代の次はヨーロッパの教会に描かれた壁画や宗教画など中世ゾーンをを眺め、いよいよ芸術に疎い私でも知っているルネサンス期の絵が登場しました。どれもこれも陶板に模写されたものなので油絵具特有の凹凸こそないものの、迫力は伝わってくる良いものばかりです。

この後はゴッホやミレーなど近代の作品とピカソやシャガールなど現代の作品へと続きますが、とても興味深いのがゴッホの「ひまわり」が7点すべてを見ることができるんです。私は日本に1点だけあるゴッホのひまわりを所蔵しているSOMPO美術館と仕事で2年ほど関わったことがあり、その管理や保管、運搬などの大変さは知っていましたが、ここの美術館はそれらが7点も集まっていて、それらをガラスケース越しなどではなく本当に間近で見ることができます。しかも、第二次大戦中に芦屋で焼失した紺のバックに5輪咲きのひまわりが描かれた通称「芦屋のひまわり」も見ることができます。まさに幻!!

最初にも言いましたが、これらの作品はすべてレプリカなんですが、レプリカだからこそ素人でも知っているような有名な絵画を一つの美術館で観ることができるし、しかも写真もOKなんです。陶版だから劣化や色落ちもないし、温度変化にも気を使わないので展示ケースなどを備えなくてもいい。つまりレプリカであることを強みにして経営している優秀な美術館です。

入場料は大人1人3,300円で他の美術館と比べると少しお高めだったり、駐車場と美術館が少し離れているので送迎バスに乗らなきゃならなかったり、とウィークポイントも幾つかありますが、それでも一度は訪れて欲しい素晴らしい美術館でした。

お近くに来られた際は是非(#^.^#)