【FIREの日常】#59 税務を学ぶ

先日、税理士の先生に帳簿の付け方について教えてもらう機会がありました。ただ、中小企業診断士の1次試験には「財務会計」という科目があり、簿記2級レベルの知識が求められる、という背景もあり、私自身は帳簿の付け方も何も分からないという訳ではなく、ある程度の知識を持っていました。なので、税理士先生との話は、電子帳簿やインボイス制度から士業特有の愚痴まで、とても面白くて有意義な話になりました。今回は、その時に学んだあれこれをまとめていきたいと思います。

私は、今年の2月に開業届を税務署に提出して、個人事業主の登録をおこないました。すると、2か月後にアンケート用紙が送られてきて、最後の質問項目に『税理士の指導を受けたいですか?』とあり、『はい』に丸印を付けて返送しました。その後、何の音沙汰もなかったので、すっかり忘れていたんですが、8月の初旬に封書が送られてきて、指導の担当税理士が決まったことを告げられました。

この記帳指導は、恐らく開業届を提出した人の全員が対象になっていると思われ、行政の力の入れ具合がよく分かります。指導方法は税理士先生に一任されているようですが、相手のレベルに合わせて、最大で90分の指導を4回まで受けられるという手厚いカリキュラムが組まれています。私の場合は、記帳そのものは特に問題ないので、今回1回だけ指導を受けて終了になりました。

で、今回とても参考になったのが「インボイス制度」です。簡単に言うと、事業者が顧客から預かった消費税の支払い方法が変わる、、、というものですが、よくよく聞くと影響がとても大きい制度変更です。元受けや取引先から求められれば下請けや相手方企業は対応せざるを得ない制度変更です。実際、この数日後に農家の方々と飲んだ時にもこのインボイス制度の話題になり、『農協がセミナーをおこなうって言ってるけど、やらなあかんのかなぁ~』なんて言っていました。おそらく、農協としても農家から仕入れる農産物の税額控除を受けるために、近隣の農家に登録事業者になって欲しいんだと思います。それくらい末端の取引先にまで影響する内容でした。

私自身は手広く商売をしている訳でもなく、どちらかと言うと仕事は積極的にしたくない方なので、影響はあまり無いのかもしれませんが、知り合いの人たちのためにもインボイス制度を理解して、登録の実務もやっておこうかなぁ、、、って考えています。次の休みの日にでも、指導の際にもらった資料(国税庁作成全22ページ)を一生懸命読み解いてみます。。。

そして、次に興味深かったのが電子帳簿について話している際にでた「士業あるある」で、  行政書士も同じなんですが、いまだに紙の資料が多いんです。これは士業の高齢化も影響しているのでは、、、綺麗な言葉で書くとこんな感じですが、結局電子化が進まないのは指導する方の問題かも、って話になりました。指導してくれた先生はまだ若いのに従業員を雇って洲本の良い場所に事務所を構えているような「やり手」で、その分、愚痴の中身ももの凄く共感できました(笑)。ちなみに、一番辛辣だった愚痴は「何もしない、丸投げの顧客」でした。これは補助金申請でも全く同じです。自分のことは自分でする、、、これ基本なんですけどね。

今回は別の士業の方と話をできる貴重な機会でしたが、やっぱり専門職業家の人と話をするのは面白いし興味が湧きます。知らない業界の知らなかった苦労や楽しみなど、これからも機会を見つけてレポートできたらと思います。