【FIREの日常】#44 慣れと油断

淡路島の暮らしも10ヵ月が過ぎ普段の生活は大分落ち着いてきました。買い物や人付き合い、時間のつぶし方など諸々のリズムがなんとなく「しっくり」きています。そして、それと同時に起こるのが慣れや慢心といった負の習慣とそれに結びつく油断です。今回は、この油断が招いた10年振りの不祥事について書いていきます。

まぁ、大げさに不祥事と書きましたが、結論から言うとスピード違反で捕まった、ってことです。『なんだぁ、そんなことか~』と言う人もいるかもしれませんが、交通違反で捕まること自体が10年以上振りなので、本人にとってはかなり落ち込む出来事になりました。

そもそも、私は常日頃から安全運転を心掛け、事故や違反は一切ありません、とは口が裂けても言えない運転をしていました。サラリーマン時代、毎日のように会社の車を運転していた時は、1年に1回のペースで反則金を支払っていました。スピード違反、シートベルト未装着、駐車禁止違反、一方通行逆走、一旦停止無視などなど、同じ違反を2度することはないものの、あらゆる種類の違反を経験したように思います。

恥ずかしい話ですが、短期の免許停止も経験しています。短期の免停は講習に出れば翌日から車を運転できるようにはなるんですが、この講習に出ることそのものが恥ずかしい。30歳を過ぎた頃にその講習に出たんですが『もう二度と免停にはなるまい』と心に誓いました。と言うのも、一緒に講習を受けている周囲の人たちの様相が明らかに普通とは違うんです。何と表現すればいいのか、、、若気の至りと言うか、暴走の成れの果てと言うか、とにかく普段接しているサラリーマンみたいな人はほとんどいないんです。かなりやんちゃな人たちの集団に交じって、大人しく教官の講義を聞いている自分を客観的に見てドン引きしたんです。

そして、その講習からしばらくして東京に転勤したことで車に乗る機会がめっきり減り、自然と交通違反もしなくなりました。東京では会社の車を運転することはほとんどなく、自家用車を運転するのも年に数回程度。本社勤務になってからは自家用車を年に2回乗るか乗らないかまで減り、乗るたびにバッテリーが上がっていたので、家に予備のバッテリーを用意していたほどです。

そんなこんなで、今から10年ほど前に私も過去5年間無事故無違反者がもらえるゴールド免許をいただけるようになりました。自慢することでもないんですが、過去の違反歴から考えると、自分なりには少しだけ誇り高い気持ちになったことは覚えています。

そして、移住生活と運転の慣れが慢心を呼び、スピード違反の検挙という結果に現れました。

制限速度時速40kmの山道を17kmオーバーの57kmで走行していたようです。その時は、お昼ご飯を食べ損ねたので、途中で買ったパンをほおばりながら家路を急いでいたところ、突然目の前に大きな旗を振った制服姿の警察官が立っていました。最初は何のことか全く理解できなかったのですが、数秒後に『やっちまったぁ!』と気付きました。促されるまま車を降りて、用意された炎天下の椅子に座り違反の説明を受けましたが、耳にも頭にも入ってきません。

ただただ後悔だけが頭をよぎります。

そんな中、隣の机から突然『(警官)え~、時速40kmのところを49kmオーバーね』って声が聞こえ、思わす横を向くと、年の頃50歳半ばの男性が、『いやぁ~、俺も17kmオーバーにしてくんないかなぁ。ほら、こっちは赤切符。裁判所だよぉ~泣』って声をかけてきました。思わず『そりゃまた・・・、えらいことですね』なんてコメントしましたが、警察官も含めてなんだか明るい空気が漂いました。これも、その人の人徳なんでしょうかね。。。

翌日、罰金の12,000円を納めに郵便局まで出向き、その帰り道に今回の反省と記憶を風化させないように、恥を忍んであえて日記にこのことを記すことを心に決めました。

でも、性格的にはまたやるんだろうなぁ~。。。