【FIREの日常】#113 花火の裏側(後編)

さて、前回の日記は8月26日におこなわれた阿万海水浴場花火大会のイベント開始前までのことを書きました。今回はいよいよ始まったイベントについて書いていきます。

最初に登場したのは、神戸のご当地アイドル”Koberries”。不勉強な私はどんなグループなのかまったく知らなかったのですが、本番の2時間以上前に恐らく10代後半から20代前半の4人組がマネージャーと一緒にワンボックスカーで颯爽と登場しました。すぐに私服のまま炎天下のステージに上ってリハーサルを終え、少しの休憩を挟んで着替え→本番に。暑さや長距離移動で疲れているだろうに、それを微塵も見せずに会場を盛り上げてくれました。
そして、どうやらこのグループは結構認知度があるらしく、同世代の知人は耳なじみの曲もあったようで、観客もゆっくりとではあるもののステージ前に集まってくれました。
神戸から彼女たちを観るために来た、いわゆる「追っかけ」の人たちと地元の人たちが一緒にアイドルの子たちの動きを真似て腕を振っている様子は、、、なかなかシュールでした。
で、ステージも無事に終わってお礼方々、この後のスケジュールを聞いたら、なんと、すぐに明石に戻ってまたイベントに出演する、、、との返事が。昨今のアイドルは見栄えだけじゃなく体力や気力も必要なんだ、過酷な職業だなぁ、、、と感心しました。

そして、このあと登場したのが、ほとんど地元で活動する各種団体。

特に多かったのはフラダンス。6チームのエントリーがありました。子どもたちだけのチームやお年を召した方だけのチームなど様々な年代層の人が砂浜に作られたステージ上を夕日を浴びながらフラを踊ってくれました。ここはハワイのワイキキビーチ???と勘違いするほどではないにせよ、フラ独特のゆったりした曲をバックに情緒あふれるのんびりした時間が流れていました。

他にも、子どもたちのチアダンスや本格的なストリートダンス、ソーラン節など色々な踊りが披露され、また和太鼓パフォーマンスや高校生バンドの演奏など、総じて地元の子どもたちが日頃の練習の成果を披露する場、という印象が強く残ったイベントでした。

そうなると、会場に集まる人たちは出演者の家族や友人が中心になり、そこ・ここで顔見知りの人たちが集まったグループが出来上がっていて、ステージ上と同じくらい話が盛り上がっていました。そんな様子を見ていると、この花火大会が決して観光客を集めて地域の経済を活性化させるために開催するものではなく、もっと地元密着でアットホームなイベントであるべきなんだろうなぁ、、、なんて感じました。

昨今の花火大会と言えば、打ち上げる数を競うかのような広告が多く『20,000発の花火が夜空を…』とか『〇〇日本、最大級の~』など20万人も集まってみるような花火大会もそれはそれで楽しいものですが、わずか100発程度の花火でも旧知の人たちの元気な顔をみるために決まった時期に集まる地元のためのイベント。これはこれで有りなんだろうなぁ、なんてしみじみ思いながら、たった15分の打ち上げ花火を見上げていました。

ちなみに、イベントが始まってからの私自身の担当はステージ袖で出番を待つ各種団体の人たちに色々と指示をする係。

『もうすぐ出番ですよ。そろそろ集合してください』

『ステージを降りるのは、向こうからお願いしますね』

『では、頑張って!いってらっしゃい』 などなど。

ステージの真横にいるので、演目をしっかり観るというわけにはいかず、最後までバタバタと動き回ってましたが、出演者の緊張した顔や無事にステージが終わりホッと安堵している裏の顔が見れたので、それなりに役得のある係でした。

そして、20:30にすべてのイベントが終わり、残るは後片付け( ;∀;)。

ステージ上の音響資材やら本部席にずらっと並んだテントやらを関係者総出で片づけて、概ね元通りになったのが23時過ぎ。この時間になるとイベントで昂っていた気分も落ち着いて、「花火ハイ」の力も残っていません。このまま砂浜に寝転んで朝を迎えたい気分をグッと抑えて、自転車で我が家へ。。。

サラリーマン時代から不思議とイベントは主催者側というか裏方になることが多いんです。

そのうち、参加者として楽しめる日もくるのかなぁ~。。。