【FIREの日常】#118 久々の試験、受けてみた

先日、行政書士試験以来となる3年ぶりの試験を受けてみました。

受けたのは宅建士(宅地建物取引士)の試験で、不動産を扱う人のための資格です。これから住んでいる地域の空き家対策に本腰を入れるつもりで計画を立てていて、私自身が空き家の売買をするつもりはありませんが、ある程度の知識はあった方がいいかと思い今年の5月から少しずつ勉強を始めていました。

そして、いよいよ試験当日。もちろん、淡路島に試験会場がある訳もなく、神戸の学園都市という駅を目指してバス移動です。私の家からだと徳島の方が圧倒的に近いのですが、住んでいる都道府県でしか受験も登録もできないというルールなので、片道2時間かけて試験会場に向かいます。ちょっとした旅行です。

その日はよく晴れていて、バスの車内にも陽が差し込んで暑いくらいです。試験会場の空調が分からないので、厚着をしてきたんですが早速脱衣。試験は13時開始で11時30分から 12時30分の間に会場となる神戸外国語大学の教室に入らないといけません。

9時半に家を出て目的地の学園都市駅には11時過ぎに到着。少し余裕を持って家を出たのは、懐かしいこの付近を少し散歩しようと思ったからです。

この駅、30年前に通っていた大学の最寄り駅なんです。

駅を出てすぐのショッピングセンター???に、当時はもちろんなかったし、今の淡路島にはサービスエリアにしかない懐かしの「スタバ」でグランデ(大きいサイズ)のコーヒーを注文し、ぶらぶらと散策開始です。
この辺り、雰囲気は随分変わりました。30年以上前に自然豊かな山間部を切り開いて4つの大学が建てられ、そこへのアクセスとして立派な地下鉄駅と駅前広場が造られました。当時は周囲に新築されたマンション群も含めて「新興都市」感が強く、なんとなく他人から借りた服を着せられている感じがして、ちょっと気恥ずかしいというか照れ臭い感じのする、、、要は周りから浮いた存在のような街だったように記憶しています。

それが今見るとあらゆる建物が年数を重ねて周囲と一体感が出てきているし、当時は細くて頼りなかった苗木たちもすっかり街路樹に相応しい貫禄が出ていて、学術研究に似合う街になっていました。

と、ノスタルジーな想いに耽っていると開場時間まであと数分になりました。試験中に眠くなるといけないので胃に入れるのはコーヒーだけにして、外国語大学のキャンバスへ。隣の大学に通っていたにもかかわらず、ここへは30年前に学園祭で一度訪れた切りで、正直記憶もほとんどありません。懐かしさもなく、ほとんど初めて訪れた場所の気分で目指す校舎の3階にある教室へ。

すでに数人の受験者が机に座って熱心にテキストを読んで復習していました。私も持って来たテキストを眺めながらしばらく過ごしていると、きっちりと紺のスーツと白シャツを着込んだ試験官が教室にやってきました。そのタイミングで徐々に受験者が集まり教室の机がどんどん埋まってきました。

私は読んでいたテキストを鞄に入れ、軽く腕を組んで目を閉じて周囲の音を聞き始めます。
これ、試験の時の儀式みたいなもんで、中小企業診断士の試験も行政書士の試験も毎回、こんなことやってました。とても集中できるんです。椅子を引く音や慌ただしく紙をめくる音、 咳払いや深呼吸などなど。こんな音を聞いていると、受験者はみんな不安だし緊張していることが伝わってきて、こっちは逆に安心して試験に挑めるのです。一種の瞑想とかマインドフルネスと呼ばれるやつです。

そして、2時間の試験が始まりました。

結果発表は11月中旬らしいので合否はまだ判明しませんが、手ごたえはありかと、、、
と言う中途半端な表現になるのは、この試験の特徴で合格点が毎年変わるからなんです。例えば、行政書士試験なら6割以上取れば合格なんですが、宅建士は50問中36問正解で合格の年もあれば38問正解しないとダメな年もあり、今年はどうなのか???よく分かりませんが、楽しみにして待つことにします。

でも、今回の受験を振り返って2番目に良かったことと言うか収穫は、懐かしい場所への小旅行はとても楽しいことに気づいたことです。私には懐古趣味はなく、今が楽しければそれでいい、、、というタイプだと思っていたんですが、今回のことでちょっと趣向が変わったのかも、なんて思いました。
まぁ、年をとっただけなのかもしれませんが (;一_一)

あと、1番良かったことは、、、今は言えないので、そのうち記事にします。