ロケットストーブってご存知ですか?少ない燃料で高い火力が得られる、つまり燃焼効率のいい煙突の形状をした炉なんですが、構造は結構簡単でレンガでも作ることができます。
と言うことで、庭の一部にロケットストーブを作ってみました。
スタートしたのは今から3か月ほど前の3月上旬。その頃はダッチオーブンに海岸で拾ってきた小石を並べて石焼き芋を作ることにハマっていたんですが、ダッチオーブンをピザ窯に入れて焼くもんだから、薪の使用量が多くて困っていました。
そこで色々と調べたらロケットストーブなる優秀なアイテムが意外と簡単に制作でき、しかもレンガを積み上げるだけでも大丈夫と知り、俄然製作意欲が湧いてきました。
近所の人に「レンガ余ってないですか?」と聞いて廻り、たまたま塀を壊した時に出たコンクリートのレンガを敷地に積んである人が見つかり、もう使わないので好きなだけ持って行っていいよ、、、と快諾いただいたので、車で3往復して約100個ほど持ち帰りました。
ただ、このレンガ、、、地面や壁にコンクリートで接着されていたようで、それを剥がしただけなのできれいな立方体じゃなく、まわりに結構な量のコンクリートがらが付着しているんです。そこで、金づちと鏨(たがね)を用意してレンガを取り出すことから始めました。まるで中世の石工のように、レンガと付着物の間に鏨を差し込み、金づちでコンコンと鏨を叩く高い音を響かせながら、延々とばりを削り落とします。時には叩き過ぎてレンガもろとも割ってしまったり、右手に握った金づちで鏨を持っている左手を叩いてしまい悲鳴をあげたり、、、と悪戦苦闘すること約1週間。約100個のレンガが決してきれいとは言えないまでも、なんとか立方体を取り戻しました。
ここからやっとストーブの製作に入るんですが、まずは土台部分から。ピザ窯やBBQコンロを作ったスペースに不格好なレンガを並べ、その上からモルタルを塗って固めます。
この作業は実に楽しい!!
ピザ窯を作った時にも思ったんですが、どうやらコンクリートやモルタルでの工作が性に合っているようで、黙々と地面に並べたレンガの上や空いた隙間にモルタルを流し込んでは表面を鏝(こて)でキレイにならし、また流し込んでは鏝でならし、、、ずっ~とやってられます。
この土台が乾いたのが3月下旬ごろ。いよいよストーブ本体を作るぞぉ、と気合を入れたら、急ぎの仕事の依頼や雨の予報などで3週間ほど手つかず。そのうち石焼き芋の季節も過ぎ去り、制作意欲はガタ落ちです。仮組みでストーブの形にレンガを積んでいたんですが、隙間からクローバーが葉と花を出し、そこだけ見るとまるでラピュタ城のような廃墟感。いよいよ見て見ぬ振りもできなくなり、5月の下旬に重い腰を上げました。
今回の製作にあたって唯一買ってきた丸鋼をサイズにカットし、モルタルを10kgほど練って、仮組どおりにレンガを積んでいきます。一段一段、モルタルを厚さ1cmほど塗ってレンガを貼り付けていくのは想像していたよりも簡単で、やっぱり楽しい!
2時間ほどで予定していた段数まで積み上がり完成しました。
これまで作ったピザ窯などの工作物に比べると規模は小さく、労力も少ないものでしたが、何より良かったのは、ほぼタダでできたこと。頂き物と余った資材を無駄なく活用できたのは、嬉しい限りです。
あとは使い道です。焼き芋は秋だし、これからのシーズン何を作るかなぁ~(-_-メ)