【FIREの日常】#90 卓球バレーって?

今回は2月4日に南あわじ市文化体育館でおこなわれた卓球バレーの様子を書いていきます。

卓球バレーは卓球台とピンポン玉を使っておこないます。バレーボールと同じく1チーム6人が競技に参加し、相手コートにピンポン玉を打ち返すことでポイントを競い合うゲームです。特徴としては、選手全員が卓球台の周りに椅子を置いて「座ってプレーする」ことで、これにより車椅子の人やお年寄りでも参加できる「パラスポーツ」として人気を集めています。

ピンポン玉は通常の卓球で使用するものと大きさは同じですが、転がると音が鳴るように中にビーズのような小さな粒が入っています。その玉を長さ30cmの板で打ち返すんですが、バレーボールや卓球と違い、ネットの下をくぐって相手チームのコートに返すのがルールです。

こんなスポーツの大会が南あわじ市で開かれ、私は会場設営や競技進行のお手伝いとしてボランティアで参加してきました。

当日は全18チーム100人以上が選手として集まったんですが、その構成が実にバラエティんでいます。開会式を観てみると、恐らく80歳を超えているであろうご婦人たちが揃いのウインドブレーカーを羽織って並んでいたり、その横には小学生とおぼしき集団が何チームか列を組んでいたり、、、一見するとなんの集まりなのか判別するのは難しく、まさかスポーツの大会だとは想像できないであろう光景です。

そんな私の混乱をよそに、開会式は粛々と進みます。来賓の紹介から始まり、南あわじ市長の挨拶、小学生応援団による演舞などがあり、審判長からのルール説明があっていよいよ開幕です。卓球台のコートは全部で6面用意されていて、同時にすべてのコートでゲームが開始されました。

とある台では、高齢者チームと小学生チームが真剣勝負をおこなっています。小学生チームの年齢の合計は相手チーム1人分にも満たない、、、明らかにおばあちゃんと孫、いや曾孫といった年齢差の試合でしたが、これがなかなか面白い。小学生は勢いよく球を相手コートに打ち返そうとするんですが、力が入ってしまうのか球が弾んでネットに引っかかって自陣コートに戻されたり、素人目で観てもなんかチグハグ。一方の高齢者チームは老獪と言うか動きはゆっくりだけど、無駄がない!

お年寄りと小さな子供が同じテーブルで歓声をあげらがら一緒にゲームを楽しんでいて、傍で観ていると何とも微笑ましい、、、そんな牧歌的な風景とは程遠いお互いが勝利を目指した熱いバトルが繰り広げられていました。

また、違う台では壮年者同士がとんでもないスピードで球を打ち返しており、眼が追い付かないほど。。。開会式のルール説明でもあったんですが、球が速すぎたりして審判が判断できない場合はノーカウントとするようで、実際にそのスピードを目の当たりにすると『さもありなん』って思ってしまいます。中にはマイラケットを持参しているツワモノもいて、日頃から大会に向けて練習しているとのこと。こんなに盛り上がっているスポーツだとは知りませんでした。

今回は競技場の卓球台や椅子を並べたり、出店のブースを設営したり、体験コーナーの段ボール卓球の準備や競技中は貸出ラケットの消毒係をしたりと裏方にまわって卓球バレーなるものを体験してみましたが、年齢差や体力差に関係なく、またハンディキャップのある人たちが同じ土俵で勝負できる不思議なスポーツでした。