【FIREの日常】#77 FIREな生活を送ってみて

この日記をはじめてから早1年、掲載数も100を超えました。日記などつけたことのない私が移住を記念してFIREになった後の生活を記録に残してみよう、というコンセプトではじめてみましたが、やはりサラリーマン時代とは生活環境や生活様式だけでなく、考え方などもまったく違うものになりました。今回は、1年前の自分と比較して変わったこと、特に思考面の変化について書いてみたいと思います。

手短に生活様式の変化については、やっぱり自然との共生が一番です。これまでも仕事で山の間伐材を伐採したりとか、池の水を抜いて底を掃除したり、普通のサラリーマンがやらないであろうことも、CSR(企業の社会貢献)という部署にいたため経験することはありました。

でも、実際に田舎に住んで身近に自然と触れ合う機会が増えると、やっぱり変わります。道端のアスファルトから懸命に顔を出す雑草には、何となく応援したくなる気持ちが湧きましたが、庭を覆いつくすくらいの勢いで生える雑草には勘弁願いたい一心です。同じ雑草に対する感情が真逆になるくらい自分勝手な考え方になるんだなぁ、と驚きました。

恐らく、サラリーマンの頃も自分勝手にモノゴトを観ていたとは思うんですが、同じことを続けている間は気付かなかっただけなんでしょう。環境を大きく変えた結果、少しだけ自分のことが分かった気がします。

あと、最も変わったのが「競争」をしなくなりました。これまで、学校での成績や受験や就職活動、就職してからも同期や同僚と比較され、ずっと争うことを強いられてきました。私自身は競争する・比較されることに慣れているのか、苦手ではありません。スポーツも自分の上達を楽しむもの、例えばスキーやダイビング、ゴルフのようなスポーツより、アメフトやバスケットのように競う相手がいて、明確に勝ち負けが決まるものの方が好みです。

それが、今の環境ではそもそも競争する人がいないんです。仕事は常に一人で、職種も同業者が周囲にいないので競うこともありません。収入や生活スタイルなども競っても仕方がない、というか比較できないので、やっぱり競争心は湧いてきません。

こんな環境に1年もいるとどうなるか、、、「のんびり」「穏やか」「ゆっくり」「ぼちぼち」、など形容詞で表現するのは難しいんですが、とにかく競争がない環境に置かれると他人が気にならなくなりました。これまでも他人の評価や評判をそこまで気にする性格ではありませんでしたが、それに拍車がかかったみたいです。そうなると不思議なもので、「腹が立つ」とか「イライラする」というのが減ってきました。誰かと比べて自分が負けそうだからイライラしたり、この出来事で自分の評価が下がるかもと焦ることで腹が立ったりと、すべて他人からみた自分の姿を意識した結果だったのかもしれません。

自分の中にあった他人と比較している自分。これが居なくなるだけで随分と楽になりました。昔のような闘争心溢れる気魄に満ちた姿を観れなくなるのは少し残念な気もしますが、この穏やかな生活も結構気に入っています。FIREをやってみて良かったと思う一番のことです。

ただ、性格的にはいつか誰か・何かと競争したくなる日が来るんじゃないか、、、という気がしています。失敗や負けで忸怩たる思いをしたり、成功や勝利で歓喜の声を上げたり、そんなことを懐かしく思い出して、またやりたくなるかも。

その時は、新しいビジネスでもやろうかなぁ~。