雑感:コミュニケーションのテクニック

最近、バイトや経営相談、飲み会など色々な場で他人の思考回路が気になってしまいます。

『この人、なんでこんな発言をしたんだろう?』とか、

『これって、言葉の意味そのままで受け取っていいの?』などなど、

そもそも、考え方は十人十色で、すべてを一言で片づけられる優れた手法など無いのかもしれませんが、私の仕事は相手の言いたいことを正確に理解できていないと十分な価値を提供できないものなので、ついつい癖で会話の内容から相手の思考をパターン化しようとしてしまいます。そんな中で、この間「NLP(神経言語プログラミング)」というコミュニケーションに関するスキルについて学びました。興味深い内容だったので、かいつまんでエッセンスだけでも伝えられればと思います。

NLPを知ったのは、まったく別の分野の本(確か、考え方や頭の中を整理する思考方法だったような…)に、『このメソッドは、これまでのあらゆる思考方法を網羅しており、NLPや〇〇も、、、』と書かれていました。この本自体は全然面白くなかったので内容も覚えていませんが、このとき出てきたNLPという聞いたことのない単語になぜか惹かれて、関連する書籍を2冊ほど注文していました。

このNLP何が面白いかって、理論を形成する過程が変わってるんです。通常、理論などを構築する場合は、いくつもサンプルを集めて、その中から他でも使えるエッセンスを導き出して作ることが多いんです。でも、このNLPは3人の天才精神科医が実施している患者とのコミュニケーションを分析し、その共通点を見つけ、他の人でも使えるのか、、、というアプローチで完成しているのです。サンプル数が3例しかない、しかも天才と言われるほど通常とはかけ離れた医師の事例って、なんか凄くないですか。

と言うことで、早速届いた書籍を読み始めたのですが、本当に興味深い。まず、コミュニケーションは他人との関わり方だと思い込んでいましたが、自分自身ともコミュニケーションすることが大事で、自分を変えて夢を実現させるためには欠かせません。例えば、ダイエットをしてもいつも失敗するという人がいたとして、その人もダイエットのやり方を知らないわけではありません。むしろ人一倍研究して知識は十分持っています。それでも失敗するのは、ダメだと分かっていて食べてしまうから。自分の中に「食べちゃダメだと思っている自分」と「とても食べたい自分」が居て、この「食べたい自分」とうまくコミュニケーションをとることが夢を実現させる方法だそうです。

こんな風に書くとよくある「自分はこうやって困難を乗り越え夢を叶えた」的な自己啓発系の本にも聞こえますが、内容はコミュニケーションスキルを事例ごとに解説しているテクニック本に近いです。例えば、初対面の人と話をするときは「バックトラック(オウム返し)」や「ミラーリング(相手の真似)」をすると相手との距離感が縮まりやすく、素早く信頼関係が築けます。確かに、自動車や家、保険などのトップセールスは口下手や聞き上手な人が多く、商品のセールスポイントをどんどん喋る人からはモノを買いたいとは思いません。

そして、一番気に入ったのが自分自身の行動をコントロールするためのテクニックで、特に「タイムライン」は実践してみたいスキルの一つです。時間の流れを左から右で感じるのか、後ろから前に流れているように感じるのかで、計画性や優先順位の付け方などが変わるというものです。例えば、私の場合は時間は左から右でイメージすることが多く、この場合は将来に向けての計画やビジョンは思い描きやすいのですが、すぐ目の前にあることをおざなりにしてしまう傾向があります。このイメージを後ろから前に変えると、今やるべきことを一つずつこなしていくことで確実にモノゴトが進むという訳です。『なんか、作業がはかどらないなぁ』なんて時には、ちょっと立ち止まってタイムラインを変えてみる、、、こんなことをやってみようと思ってます。

という具合に、とにかくたくさんのスキルが詰まったNLPです。特に、自分を変えたいとは、自分のことが嫌い、といった人には役に立つ研究だと思います。