私が住んでいる町(と言うか、集落?)には市営のキャンプ場があり、それを町内会が市から委託される形で運営しています。これまでは地元のとあるご夫婦が管理人を引き受けていてくれていたので、経営全般をすっかりお任せしていたんですが、昨年末に病気になり3月末で退任されることになりました。これまでおんぶに抱っこのキャンプ場運営のつけが回ってきて、最近はキャンプ場業務にてんやわんやです(*_*;
正式名称「吹上浜教育キャンプ場」は、淡路島でもっとも南にあるキャンプ場で、4月から9月まで営業しています。吹上浜に併設されていて、紀伊水道を眺めながら釣りができるため、シーズン中の土日はかなりの人で賑わいます。
海岸沿いのキャンプ場に相応しく、場内には樹齢20年以上の大きな松が何本も植わっていて、それが程よい目隠しにもなっているいい感じの施設ですが、施設は自体は古くて少し老朽化も進んでいます。最近流行りのグランピングみたいに至れり尽くせりのような設備は無いんですが、それがベテランキャンパーに受けているようで、常連さんたちが何度も来てくれるキャンプ場になっています。
で、このキャンプ場のオープン準備を今年は町内会が仰せつかっているんです。
まずはキャンプ場を囲む木々の剪定から。普段、サラリーマンや農家をやっている町内会メンバーが集まって、チェーン・ソーを片手に施設内に張り出して邪魔な枝葉を切り落としていきます。小屋の屋根や屋外トイレに登って切らなければならないので、結構な高所作業が多く、また切り落とした枝の直径が6~7cmもあり、運ぶのにも一苦労する重さと長さです。
それらを切る人・軽トラまで運ぶ人・軽トラで捨て場まで運んで降ろす人に分かれて作業をしました。3月初旬の少しみぞれが降るような寒い日だったんですが、開始してしばらくすればすぐに体は温まり、うっすらと汗も、、、
剪定を2時間ほどやって、昼休憩。その後すぐに今度は薪づくりが始まりました。
キャンプ場で薪を買うお客さんは多くて、5月の連休が終わるまでに300㎏くらいの準備が必要とのこと。薪には「なる」と呼ばれる玉ねぎ小屋で玉ねぎを吊るして干すのに使われていた長さは3mほど、太さは直径4~5cmあるしっかりした木の棒をそこら中の農家の方に譲ってもらい、それらを30cmに切断してから薪割り機で4つくらいに割り、できたものを4㎏ほどの束にして紐でくくります。
そう、すべて人力なんです(;_:)
「なる」は、屋根のある小屋の中で10年以上使われていたので、しっかり乾燥していて、よく燃えるらしく、薪に最適なんだそうですが、長くて丸いので運ぶのにも切るのにも一苦労。
この作業、これまでの管理人さんは電動の丸ノコだけで作業していたらしいんですが、さすがに丸い木を電動丸ノコで切るのは危ないので、固定して使えるスライド丸ノコと、これまで鉈(ナタ)で4つに分割していた作業を少しでも楽できるように薪割り機を購入しました。
合わせてザっと25万円!!
それでも作業はなかなかはかどらず、予定数量の半分ほどを作るのに約4時間ほど費やしました。これら以外にも倉庫の掃除や炊事場のペンキ塗り、トイレの目隠し板の張替えなど、オープン前の作業はてんこ盛りです。
そして、本当の意味で忙殺されたのはこれら「ハード面」だけではなく、「ソフト面」の方でした。
何と言っても、これまで12年間ご夫婦に経営を任せていたので、予約電話の受付方法やお客さんが入る当日のチェックインのやり方、トイレや炊事場の掃除の仕方などなど、誰も分かっていません。これらの仕事を引き継いでできる人を探していたんですが、結局オープンまでには適任者は見つからず、近所の人にアルバイトを頼み、経営全般とアルバイトが見つからない日は町内会のメンバーが担当することに。。。
バイトが集まらず、オーナーがその分を働き続けた一昔前のコンビニのように連日キャンプ場に通い、あれやこれやをする毎日。しかも、コンビニと違い作業マニュアルが無い(-_-;)
これまでの管理人さんに話を聴きながら日常業務や年1回の仕事などをマニュアルに落とし込み、電話受付と来場日のシフト表(勤務の割り当て)を作り、バイトを募集するためにバイト代を経営予測と一緒に計算し(人件費の計画)、予約受付簿など各種手書き管理だった帳票をすべてパソコンで作成し直し、現金のみの決済方法を市役所と交渉してキャッシュレス決済の導入を進め、、、こんなことやってました。
まあ、普段の経営相談なんかでアドバイスしている内容を実際に自分でやってみた、ってことなので出来ないことなないんですが、こんなに時間と手間がかかるとは、、、
今まで、実務の苦労も知らずにアドバイスして、すいませんでした m(_ _)m
これからは、その苦労も体験したので、もっと優しく丁寧にお話しさせてもらいます。。。